日本三景とは?──定義と選定の背景
日本三景とは、日本国内に数ある景勝地の中でも、特に景観の完成度が高く、歴史的・文化的価値を兼ね備えた三カ所、宮城県の「松島」、京都府の「天橋立」、広島県の「宮島(厳島)」を指す呼称です。
現在でも「一生に一度は訪れたい場所」「日本を代表する観光地」として、国内外から多くの旅行者を集めています。
この三景が選ばれた起源は、江戸時代初期にまで遡ります。
1643年、儒学者であり幕府の学問政策にも関わった林春斎(はやし しゅんさい)が著した『日本国事跡考』の中で、日本を代表する卓越した景観としてこの三か所を記したことが、日本三景の始まりとされています。
注目すべき点は、日本三景が国や公的機関によって公式に定められたものではないという点です。
当時の知識人・文化人の美意識、つまり「自然の造形美」「人の営みとの調和」「精神性や物語性」といった、総合的な価値観によって選定されました。
約400年という長い年月を経てもなお、日本三景という概念が失われることなく、むしろ観光や教育の分野で語り継がれている事実は、これらの景勝地が時代や価値観の変化を超えて評価され続ける普遍的な美を備えていることの証と言えるでしょう。
【松島】260余りの島々が織りなす「多島美」の極致

松島の歴史と文化:伊達政宗と瑞巌寺
松島は、古くから多くの文人や旅人を惹きつけてきた場所。
その名を全国に広めた人物のひとりが、かの有名な俳人・松尾芭蕉でした。『奥の細道』の旅の途中で松島を訪れた芭蕉は、言葉を失うほどの美しさに心を打たれたと伝えられています。
そして、この地の歴史を語るうえで欠かせない存在が、仙台藩主・伊達政宗です。
政宗は松島の景観を深く愛し、荒廃していた瑞巌寺の再興に力を注ぎました。現在の瑞巌寺は国宝に指定されており、豪華な襖絵や精緻な彫刻からは、桃山文化の華やかさと当時の権威を感じ取ることができます。
瑞巌寺の周辺には、松島を象徴する五大堂や、修行の場として使われていた洞窟遺跡なども残されており、自然の景色の中に歴史と信仰が静かに息づいています。
景色を眺めるだけでも楽しめますが、歩くほどに魅力を感じられるのが松島の特徴と言えるでしょう。
松島の絶景を楽しむ遊覧船と四大観
松島を訪れたら、一度は体験したいのが松島湾の遊覧船です。
海上から眺める島々は、陸から見るのとは印象がまったく異なり、島と島の間を縫うように進む船の上では、松島の「多島美」を立体的に味わうことができます。
松島を巡る遊覧船の詳細、ご予約は「松島島巡り観光船」でご確認いただけます。
また、松島には「四大観(しだいかん)」と呼ばれる四つの展望スポットがあり、それぞれ異なる角度から松島湾を見渡すことができます。同じ松島でも、場所が変わるだけで表情ががらりと変わるのが魅力です。
松島 四大観一覧
| 名称 | 所在地 | 特徴 |
|---|---|---|
| 壮観(そうかん) | 大高森 | 松島湾を一望できる、最もスケール感のある眺め |
| 麗観(れいかん) | 富山 | 穏やかで優美な松島の景色を楽しめる |
| 幽観(ゆうかん) | 多聞山 | 静かで奥深い、神秘的な雰囲気の景観 |
| 偉観(いかん) | 扇谷 | 島々が扇を広げたように見える独特の眺め |
時間に余裕があれば、ぜひ複数の展望地を巡ってみてください。同じ場所とは思えないほど、印象の違いを楽しめます。
松島で味わうべき海の幸とグルメ
松島湾は、牡蠣の養殖が盛んな地域としても知られています。
とくに冬場の牡蠣は身が大きく、濃厚な旨みがあり、焼き牡蠣や蒸し牡蠣として味わうのが定番。観光シーズンには、牡蠣小屋を目当てに訪れる人も少なくありません。
そのほかにも、穴子料理や海苔を使った郷土料理、宮城名物の笹かまぼこなど、海の恵みを活かしたグルメが揃っています。
景色だけでなく、食の満足度が高い点も、松島が長く愛されてきた理由のひとつと言えるでしょう。
松島への基本アクセス概要
松島は仙台市からのアクセスが非常に良好で、日本三景の中でも特に訪れやすい観光地として知られています。
東京方面から松島への行き方
- 新幹線+在来線(最短・王道ルート)
- 東京駅 → 仙台駅
(東北新幹線/約1時間30分) - 仙台駅 → 松島海岸駅
(JR仙石線/約40分)
- 東京駅 → 仙台駅
新幹線と在来線を組み合わせても、約2時間30分程度で到着します。
仙台市内からのアクセス
- JR仙石線
仙台駅 → 松島海岸駅(約40分) - JR東北本線
仙台駅 → 松島駅(約25分)
※松島駅から主要観光地までは徒歩またはバス利用
※観光に便利なのは松島海岸駅です。
車でのアクセス
- 三陸自動車道 松島海岸ICから約10分
- 仙台市中心部から約40分前後
駐車場も複数あり、レンタカー利用者にも向いています。
現地での移動
- 観光エリアは徒歩圏内に集中
- 遊覧船乗り場、瑞巌寺、五大堂も徒歩で回れます
松島観光情報を更に詳しく知りたい方は、一般社団法人松島観光協会が運営する「日本三景松島」をご覧ください!
【天橋立】天に架かる橋を股のぞきで楽しむ

天橋立の地理と「股のぞき」という楽しみ方
天橋立は、日本三景の中でも少し異質な存在です。
海と海を隔てるように、細長い砂州が一直線に伸び、その上に約8,000本もの松が並んでいます。人工的に整えられた景観ではなく、長い時間をかけて自然が形づくってきた風景だという点に、この場所ならではの魅力があります。
天橋立を語るうえで欠かせないのが、「股のぞき」です。
展望台で後ろ向きになり、股の間から景色をのぞき込むと、天橋立が空へ昇る龍のように見える──そんな不思議な体験が、昔から親しまれてきました。ただ眺めるだけではなく、見る行為そのものを楽しむという文化が、天橋立には根付いています。
ビューランドと傘松公園、それぞれの天橋立
天橋立は、南と北、二つの展望地から眺めることができます。
面白いのは、同じ砂州でありながら、見る場所によってまったく違う印象を受けるという点です。
南側の「天橋立ビューランド」から望む景色は「飛龍観」と呼ばれ、天橋立全体が躍動感のある龍の姿に見えます。一方、北側の「傘松公園」からの眺めは「昇龍観」。こちらは、斜め一文字に整った、美しさの際立つ景観です。
時間が許すなら、ぜひ両方を訪れてみてください。二つの景色を見比べることで、天橋立という場所の奥行きがよりはっきりと感じられるはずです。
天橋立周辺の温泉と歴史ある街並み
天橋立の南側に広がる文殊地区には、学業成就で知られる「智恩寺」があります。観光地のにぎわいの中にありながら、境内に一歩入ると静かな空気が流れており、落ち着いたひとときを楽しむことが可能です。
また、周辺には天橋立温泉や宮津温泉など、温泉地も点在しています。日本海の海の幸を味わい、温泉でゆっくりと体を休める。そんな過ごし方がピッタリな場所です。景色だけでなく、滞在そのものを楽しめるのが天橋立の魅力と言えるでしょう。
天橋立への基本アクセス概要
天橋立は京都府北部・日本海側に位置し、京都市内・大阪方面からの鉄道アクセスが主流です。
京都市内から天橋立への行き方
- 特急列車利用(おすすめ)
- 京都駅 → 天橋立駅
(特急「はしだて」/約2時間)
- 京都駅 → 天橋立駅
乗り換えなしで到着できるため、観光客に最も人気のルートです。
大阪方面からのアクセス
- 大阪駅 → 福知山駅(JR特急/約1時間40分)
- 福知山駅 → 天橋立駅(京都丹後鉄道/約1時間)
合計:約3時間前後
車でのアクセス
- 京都市内から約2時間
- 大阪市内から約2時間30分
※天候や冬季の積雪には注意が必要
天橋立駅から観光スポットへの移動
- 天橋立駅から砂州入口まで徒歩約5分
- レンタサイクルあり(砂州横断に便利)
- 展望台(ビューランド・傘松公園)へは、「リフト」「ケーブルカー」の利用がおすすめ
天橋立観光情報を更に詳しく知りたい方は、天橋立観光協会が運営する「天橋立観光ガイド」をご覧ください!
【宮島】海に浮かぶ朱の大鳥居と神の島

宮島の歴史と厳島神社
宮島を象徴する存在は、海に浮かぶ朱塗りの「大鳥居」が有名な、水上建築の「厳島神社」です。
現在の社殿の原型を整えたのは、平安時代の武将・平清盛。海の上に社殿を建てるという大胆な発想は、当時としても非常に珍しいものでした。
潮の満ち引きによって、社殿や朱の大鳥居が海に浮かんだり、干潟に立ったりと、同じ場所でも時間帯によって表情が変わります。この「移ろう景色」こそが、宮島の大きな魅力です。
1996年に世界遺産に登録されて以降、宮島は国内だけでなく海外からも多くの人が訪れる場所となりましたが、その本質は今も変わらず、静かな信仰の島としての空気を保ち続けています。
弥山と、島に息づく鹿たち
宮島の中央にそびえる弥山(みせん)は、古くから修験道の霊場として知られています。ロープウェイや登山道を使って山頂に立つと、瀬戸内海に浮かぶ島々を一望することができ、その穏やかな景色に心がほどけていくのを感じます。
また、島内を歩いていると、至るところで鹿の姿を目にします。
宮島の鹿は神の使いとされ、観光客と共存する存在です。人懐こい一方で、島の自然と信仰の象徴として、今も大切に守られています。
宮島グルメ:穴子飯ともみじ饅頭
宮島を訪れたら、ぜひ味わいたいのが穴子飯です。
瀬戸内海で獲れた穴子を香ばしく焼き、秘伝のタレとともにご飯にのせた一杯は、シンプルながら深い味わいがあります。
もうひとつ外せないのが、もみじ饅頭。定番のこし餡だけでなく、クリームやチョコレートなど種類も豊富で、食べ歩きにもお土産にもぴったりです。景色と歴史を堪能したあとの甘いひと口は、旅の記憶をやさしく締めくくってくれます。
宮島への基本アクセス概要
宮島はフェリーを利用して渡る島であり、その移動体験自体も観光の一部となっています。
広島市内から宮島への行き方(定番ルート)
- 広島駅 → 宮島口駅
(JR山陽本線/約30分) - 宮島口 → 宮島
(フェリー/約10分)
フェリーは頻繁に運航されており、待ち時間も少なくスムーズです。
フェリーについて
どちらも所要時間・料金はほぼ同じで、フェリーから大鳥居を望めるのも魅力です。
東京・大阪方面からのアクセス
- 東京駅 → 広島駅
(山陽新幹線/約4時間) - 新大阪駅 → 広島駅
(約1時間30分)
広島駅からは上記ルートで宮島へ向かうのがおすすめです。
宮島内での移動
- 島内主要エリアは徒歩移動が基本
- 弥山方面へは「ロープウェイ」か「登山道」を利用
宮島の観光情報を更に詳しく知りたい方は、「一般社団法人宮島観光協会」のHPをご覧ください!
日本三景を「観光」だけで終わらせない新しい関わり方
近年では、日本三景のような観光地に対して短期滞在ではなく、一定期間その土地で過ごすという関わり方も注目されています。
- 朝夕の観光客が少ない時間帯の魅力を味わえる
- 地元の人の日常に触れる
- 季節ごとの変化を体感する
こうした体験は、数日の旅行では得られない価値をもたらします。
日本三景を舞台に働くという選択肢──「リゾートバイト」という働き方
日本三景周辺には、世界中から訪れる観光客をもてなすため、旅館やホテルといった観光施設が多く集まっています。そういった施設では、一定期間その土地で働きながら生活できる「リゾートバイト」という働き方が存在し、昨今注目を集めています。
リゾートバイトの特徴としては、
- 全国各地の観光地で働ける
- 住み込みで生活できるケースが多い
- 寮費・食費・光熱費などが無料の求人が多くお金が溜まりやすい
といった点が挙げられます。
上記の特徴を利用し、観光地を「訪れる側」から「支える側」として体験することで、日本三景の魅力をより深く理解し、同時にお金も貯めるという生活が可能です。
松島(宮城県)|落ち着いた観光地で接客経験を積める
大型テーマパーク型の観光地とは異なり、旅館・ホテル・飲食店・遊覧船関連など、比較的落ち着いた職場が多いのが特徴です。
接客の基本を身につけたい人や、丁寧な対応を求められる環境で働きたい人に向いています。
都市部からのアクセスも良く、「観光地で働きつつ、生活のしやすさも重視したい」という人に選ばれやすいエリアです。
時期によって求人の有無は異なりますが、「松島」含む宮城県のリゾートバイトをまとめたページがございます。気になる方は是非チェックしてみてください。
天橋立(京都府)|自然と観光が近い環境で働く
天橋立周辺は、海・山・温泉地がコンパクトにまとまった地域です。観光客の目的も、絶景鑑賞・温泉・歴史散策と幅広く、宿泊施設を中心に安定した人手需要があります。
観光地らしい仕事を経験しやすいのが特徴です。
休日には、天橋立を歩いて巡ったり、少し足を延ばして伊根の舟屋など周辺観光を楽しめる点も魅力のひとつです。
時期によって求人の有無は異なりますが、「天橋立」含む京都府のリゾートバイトをまとめたページがございます。気になる方は是非チェックしてみてください。
宮島(広島県・厳島)|世界遺産の島で働く特別感
島内は飲食店や宿泊施設が密集しており、短期・繁忙期中心のリゾートバイト求人が多く見られます。観光の最前線を支える仕事が中心です。
「世界遺産のある島で働く」という非日常感は、宮島ならではの体験と言えるでしょう。宮島には現在(2025年12月24日時点)豊富に求人が存在しているため、気になる方は是非チェックしてみてください。
まとめ
日本三景は、日本の自然・文化・歴史を象徴する存在です。
ただ訪れるだけでも価値がありますが、少し視点を変えることで、より深い体験につながります。
もし、「観光地にもう少し長く関わってみたい」「日本各地を知るきっかけが欲しい」
と感じているのであれば、リゾートバイトという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。
日本三景をはじめ全国の観光地で働ける求人をお探しの際は、業界No.1高時給を掲げる「リゾートバイト.com」を是非ご検討ください。
ぜひ一度、ご自身に合った働き方を探してみてください!















