田舎暮らしというと、今住んでいる地域から自然豊かな地域へ移住することを指していると思います。移住によりこれまでの職場には通勤が困難であったり、そもそも仕事も変えたいという考えでの移住など、多くの場合、現地での仕事を見つける必要があるのではないでしょうか。

その中で、「田舎で暮らしたいけど、仕事がないのではないか」というご心配の方も少なくないと思います。こちらについては、決して雇用がないわけではありません。都会に比べて選択肢は少ないかもしれませんが、仕事自体は見つかる可能性が高いと言えます。

家賃など物価が安いため、必要な収入も少なくて済み、価値観によっては豊かな人生を送る事ができるかもしれません。また、クリエイティブな仕事をする人にとっては、環境的にも良い面があると考えられます。

田舎暮らしの仕事で最もイメージがしやすいとも言えるのが農家ではないでしょうか。一概に農家と言っても、何をどのくらいの規模で育てるのかといったような違いがあると思いますが、前提として「自分で開業する」か「雇用される」のかで違いがあります。

自分で開業する場合は、移住先で農業の研修を受けてから開業するのが一般的です。研修後は自身で土地を見つけて、設備も揃えるなど初期費用はある程度かかる事を覚悟しておきましょう。

雇用される場合は、農業法人に就職する事で農業に携わります。開業よりリスクは少なく、修行という意味でも良いかもしれません。ただし、移住先に就職先があるか、就職する事自体が田舎暮らしの目的と合致しているかといった点は確認しましょう。

田舎といえば豊かな森林が思い起こされます。そんな森林を活用した林業は、田舎暮らしでできる仕事として収入的にも悪くないと言われています。

体力を必要とする仕事なので、体力自慢の方にはおすすめの仕事です。一方で、切り倒した木にぶつかって大怪我をするということも考えられる危険な仕事であることも忘れてはいけません。

大手メーカーの工場などが田舎にあることも少なくありません。高収入とはいかないかもしれませんが、物価が安い田舎で暮らすには十分な収入が得られ、安定もしている点はメリットではないでしょうか。

子育て世代の移住も多くなってきており、進学などの費用を考えると安定した収入を得た上で田舎暮らしができる仕事を探している方にはおすすめです。

農家等を開業した場合、台風直撃１発で全てが吹き飛んでしまうこともあるので、通勤できる範囲に大手メーカーの工場がある場合は、検討の中に入れておくのも一つだと思います。

パソコンで仕事が完結するエンジニアは、田舎でも仕事が可能な職種と言えます。場所によっては、ネット環境など仕事の効率が悪くなってしまう可能性もあるので、事前に確認しましょう。

また、田舎にクライアントがいるわけではないので、都会から仕事を持って来れる人に限られるかもしれません。打ち合わせ等もオンラインで済ませるか、その時だけ出かけるなども考えられます。

リモートワークOKで企業に属したまま田舎暮らしを実現している人もおり、そういったケースは能力がある事が前提ですが、自分で仕事を持ってくるフリーランスより安定しているのではないでしょうか。

田舎暮らしの仕事として、リゾートバイトという手段もあります。期間限定で寮に住み込んでの仕事になるので、プチ移住といったイメージになります。

プチ移住をする事で、本当にこの地域に移住するかを見極めるという観点でも試してみる価値はあるのではないでしょうか。ご夫婦で一緒にリゾートバイトをすることもできるので、移住計画の第一歩として活用してみてください。

南アルプスと中央アルプスなど、大自然に囲まれた村です。生活圏が半径2kmととてもコンパクトな中に、生活に必要な施設もしっかりと配備されています。

そんな宮田村は子育て支援日本一を目指しており、支援制度の充実度は子育て世代の移住先として注目の的です。赤ちゃんが生まれた全世帯を保健師が訪問する新生児宅訪問や不妊治療の助成・相談などに加え、３歳以上児の保育料無料、医療費は高校3年生まで無料と、人気の理由がわかる内容となっています。

旭川市から車で一時間ほどに位置する沼田町は、子育て世代からシニア世代にまで人気の高い移住先となっています。

町内を歩いて暮らせることをコンセプトに、沼田駅を中心とした半径500mに学校やスーパー、病院などを移転、建設するプロジェクトを進行中です。

このプロジェクトが実現すると、子どもからお年寄りまで住みやすい町になるでしょう。また、ホタルの里としても知られるなど、雄大な自然も大きな魅力です。

市内全域にケーブル網が張り巡らされており、リモートワークにも適した環境となっている豊後高田市。給食費無料・高校生まで医療費無料、自治体が無料塾を運営するなど、全国トップクラスの子育て支援も魅力となっています。

おんせん県大分ということもあり、市内には温泉が点在している事もメリットと言えるのではないでしょうか。

若者の移住先として人気が高い西条市は、人口10万人を超える比較的大きな街です。西日本最高峰の石鎚山や瀬戸内海などが揃った風光明媚なエリアで、田舎暮らしという定義にも十分当てはまると思います。

チャレンジを応援する街として、「起業型地域おこし協力隊」などチャレンジを応援する取り組みが、若者の移住先として人気となっている一因となっているのではないでしょうか。警備会社や製造業など、移住者の雇用実績も豊富にあります。

田舎暮らしを実現するにあたって、どこに移住するのかは重要なポイントだと思います。「実家が近い」「自然豊かなところ」「気候が良いところ」「移住先として人気なところ」など、移住先の絞り方は人それぞれではないでしょうか。

中には、どこがベストなのかわからない方もいるかもしれません。そんな時に、お試しで住んでみることができれば、イメージをより具体化することができると思います。

リゾートバイトであれば、住み込みが前提であり、求人の多くが寮費無料・水道・光熱費も無料と、田舎暮らしに向けた貯金をしながらプチ移住をすることができます。

リゾートバイトとは、温泉地などのリゾート地の人材不足を補うために、一定期間派遣社員として就業することを指します。リゾートバイトを専門で取り扱う派遣会社に登録をして、気になるエリアのお仕事を探すことが可能です。

1日・2日旅行に行っただけでは、その土地について知るには不十分と感じる場合や、住み込むことで地域の方々と触れ合う機会を得られる点など、移住先選びに悩まれている方には有効ではないでしょうか。