無職でも国民健康保険料はかかるのか
無職で収入が0円であっても、国民健康保険料が0円になることはありません。 保険料は「前年の所得に応じてかかる所得割」と「所得にかかわらず定額でかかる均等割」の2つで構成されており、たとえ今年の収入がなくても、均等割の分は発生するためです。
保険料はどう決まる?
前年の所得(所得割)
国民健康保険料は、その年の1月から12月までの所得ではなく、前年(1月〜12月)の所得をもとに計算されます。会社員時代の収入が多かった年の翌年は、無職になっていても保険料が高くなりやすい点に注意が必要です。前年も無職で所得がなかった場合は、所得割は0円になります。
均等割(自治体ごとの定額)
均等割は、加入者一人あたりにかかる定額の保険料です。金額は自治体によって異なります。東京都新宿区の令和6年度の例では、前年所得が0円の場合、年間保険料は40〜64歳以外で約65,600円、介護分が加わる40〜64歳では約82,100円が目安になります(月額に換算するとそれぞれ約5,500円・約6,800円程度)。この金額は自治体・年度によって変動するため、正確な金額はお住まいの市区町村の窓口や公式サイトで確認しましょう。
前年所得別の保険料イメージ(新宿区・令和6年度の例)
| 前年の総所得金額等 | 年間保険料(介護なし) | 年間保険料(介護あり) |
|---|---|---|
| 0円 | 約65,600円 | 約82,100円 |
| 100万円 | 約131,093円 | 約159,905円 |
| 300万円 | 約360,893円 | 約432,905円 |
保険証の入手方法
会社を退職すると、それまで加入していた健康保険の資格を失うため、退職日の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村窓口で国民健康保険への加入手続きを行う必要があります。手続きには、健康保険の資格喪失日がわかる書類(離職票や資格喪失証明書など)、本人確認書類、マイナンバーがわかるものが必要です。手続きが遅れると、その間の医療費を一時的に全額自己負担しなければならない場合があるため、退職後は早めに済ませておきましょう。
現在は紙の保険証の新規発行が原則廃止されており、マイナンバーカードを健康保険証として利用する「マイナ保険証」が基本になっています。マイナンバーカードを持っていない人や、マイナ保険証の利用登録をしていない人には、申請不要で自動的に「資格確認書」が交付され、これを保険証と同じように医療機関の窓口で提示することで、これまで通り受診できます。
負担を減らす4つの方法
所得に応じた均等割の軽減
前年の世帯所得が一定基準以下の場合、均等割額が自動的に7割・5割・2割のいずれかに軽減される制度があります。軽減の判定は世帯全体の所得で行われるため、自分で申請しなくても、条件を満たせば自動的に適用されるのが一般的です。
非自発的失業者の軽減
倒産や解雇など、自分の意思によらない理由で離職した場合は、届け出をすることで前年の給与所得を実際の30%とみなして保険料を計算してもらえる軽減制度があります。この制度が適用されると、保険料が大きく下がるケースもあるため、該当する可能性がある人は、必ずお住まいの市区町村窓口で確認しましょう。自己都合退職の場合は対象外になる点には注意が必要です。
会社の健康保険の任意継続という選択肢
退職後は、それまで加入していた健康保険に、一定の条件のもとで最長2年間「任意継続」として加入し続けることもできます。保険料は全額自己負担になりますが、扶養家族が多い世帯など、条件によっては国民健康保険より任意継続の方が保険料を抑えられる場合があります。
任意継続の保険料は、「退職時の標準報酬月額」と「加入していた保険者(協会けんぽ等)の全被保険者の平均標準報酬月額(協会けんぽの場合、令和8年度は32万円)」のいずれか低い方をもとに計算されます。つまり、在職中の給与が高かった人ほど、実際の給与より低い上限額で保険料が計算されるため、任意継続の方が国民健康保険よりお得になりやすい傾向があります。どちらが安くなるかは世帯構成や前職の給与水準によって変わるため、両方の見積もりを比較してから選ぶことをおすすめします。
家族の健康保険の扶養に入るという選択肢
もし親や配偶者が会社員などで健康保険(被用者保険)に加入している場合は、その家族の「被扶養者」になることで、保険料の負担なく健康保険に加入できる可能性があります。条件は、今後1年間の見込み年収が130万円未満(19歳以上23歳未満は150万円未満)であり、同居している場合は家族(被保険者)の収入の半分未満であることなどです。
ただし注意点として、この年収の見込みには失業保険(基本手当)の給付額も含めて判定されます。失業保険を受給している間は、日額3,612円(年収換算130万円÷360日)以上を受け取っていると、扶養の対象外になることがあります。失業保険の受給が終わった後や、給付額が基準を下回る場合に扶養に入れる可能性があるため、該当しそうな人は家族の勤務先の健康保険組合に相談してみましょう。
よくある質問
Q. 保険証が届くまでの間、病院にかかれませんか?
A. 手続き中でも、いったん医療費を全額自己負担で支払い、後日保険証が届いてから払い戻しの手続き(療養費の申請)をすることで、自己負担分以外を返還してもらえる場合があります。急いで受診が必要な場合は、市区町村の窓口に事情を相談してみましょう。
Q. 任意継続の保険料はどこで確認できますか?
A. 退職前に加入していた健康保険組合や協会けんぽに問い合わせると、任意継続を選んだ場合の保険料を教えてもらえます。国民健康保険の見積もりと比較してから決めることをおすすめします。
Q. 軽減制度の申請には何が必要ですか?
A. 均等割の軽減は、多くの場合、世帯の所得状況をもとに自治体側で自動的に判定されるため、特別な申請は不要なことがほとんどです。一方、非自発的失業者の軽減は、雇用保険受給資格者証などを持参して窓口で届け出る必要があります。
4つの方法を一覧で比較
| 方法 | 向いている人 | 注意点 |
|---|---|---|
| 均等割の軽減 | 前年の世帯所得が低い人 | 自動判定されることが多い |
| 非自発的失業者の軽減 | 倒産・解雇等で離職した人 | 自己都合退職は対象外 |
| 任意継続 | 在職中の給与が高かった人 | 保険料は全額自己負担、最長2年 |
| 家族の扶養に入る | 親や配偶者が会社員の人 | 失業保険受給中は要注意 |
保険料を滞納するとどうなるか
保険料の支払いが厳しいからといって、そのまま滞納してしまうのはおすすめできません。滞納が続くと、通常より有効期限の短い「短期被保険者証」に切り替えられたり、督促状が届いたりします。さらに滞納が長引くと、医療費をいったん全額自己負担しなければならない「資格証明書」への切り替えや、財産の差し押さえにつながる可能性もあります。
支払いが難しいと感じたら、滞納する前に、お住まいの市区町村の国民健康保険担当窓口へ相談しましょう。分割納付や、収入状況に応じた減免(軽減とは別に、災害や失業などの事情による個別の減免制度を設けている自治体もあります)について相談に乗ってもらえることがあります。
それでも支払いに不安がある場合
軽減制度を活用しても、当面の保険料や生活費の支払いに不安が残る場合は、収入を確保する方法もあわせて検討してみましょう。
無職でもお金を借りる方法はある?公的制度と、借りずに稼ぐという選択肢
収入源を確保したい場合は、住み込みで働けるリゾートバイトも選択肢の一つです。
寮費・水道光熱費が無料または格安の求人が多く、生活費を抑えながら収入を得られるため、保険料や税金の支払いに備えつつ、生活を立て直しやすくなります。
たとえば時給1,600円の求人で1日8時間・週5日働いた場合、1か月の収入は約25万円になります。住み込みで固定費がかからない分、この収入の多くを保険料や当面の生活費に充てやすくなります。
まとめ
無職の状態でも、前年の所得や均等割にもとづいて国民健康保険料がかかります。負担が重いと感じる場合は、所得に応じた軽減制度や非自発的失業者の軽減、任意継続といった選択肢を確認し、自分に合った方法を選びましょう。
それでも生活に不安がある場合は、リゾートバイトのような働き方も検討してみてください。求人はリゾートバイト.comで探すことができます。








