無職でも借りられるお金はあるのか(結論)
民間の消費者金融やカードローンは、無職の状態では基本的に借りられません。
ただし、国が実施している公的な融資制度であれば、収入がなくても条件を満たせば利用できる可能性があります。まずは、なぜ民間の借入が難しいのか、その理由から見ていきましょう。
民間の消費者金融・カードローンが使えない理由
消費者金融や銀行のカードローンは、貸したお金がきちんと返済されるかどうかを、主に「安定した収入があるか」で判断します。無職の状態は、この返済能力の証明が難しいため、審査の対象外になることがほとんどです。実際に、大手消費者金融のサイトでも「無職の方への融資は基本的に行っていない」と明記されています。
「審査なし」「ブラックでも即日融資」などと謳う業者を見かけることがありますが、こうした業者の多くは違法な「ヤミ金融」です。次に紹介する公的制度を検討するのが安全な選択肢です。
公的な融資制度を利用する
収入がない状態でも、国や労働金庫が実施している公的な融資制度であれば、利用できる可能性があります。
生活福祉資金貸付制度(総合支援資金)
失業などで生活に困窮している人向けに、社会福祉協議会が窓口となって生活費や住居費を貸し付ける制度です。生活支援費として、原則3か月間(延長により最大12か月まで)、単身世帯であれば月15万円以内を借りることができます。連帯保証人がいなくても利用でき、保証人を立てる場合は無利子、立てない場合でも年1.5%という低い利率で借りられるのが特徴です。まずはお住まいの市区町村の社会福祉協議会に相談してみましょう。
申請には、本人確認書類、収入や資産の状況がわかる書類(通帳の写しなど)、住民票などが必要になるのが一般的です。窓口の相談員と面談しながら、生活再建に向けた計画を一緒に立てていく形で進みます。
求職者支援資金融資(職業訓練を受ける人向け)
ハローワークで職業訓練を受講しながら「職業訓練受講給付金」(月10万円の生活費支援)を受けても、それだけでは生活費が不足する場合に利用できる融資制度です。貸付額は、単身者であれば月5万円、扶養家族がいる場合は月10万円に、受講予定の訓練月数(最大12か月)をかけた金額が上限になります。利率は年2%(信用保証料0.5%を含む)で、担保・保証人は不要です。ただし、借りたお金は必ず返済が必要で、返済免除の制度はない点には注意しましょう。
2つの公的融資制度の違いを一覧で確認
| 制度名 | 対象 | 貸付額の目安 | 利率 |
|---|---|---|---|
| 生活福祉資金貸付制度(総合支援資金) | 失業等で生活に困窮している人全般 | 単身世帯で月15万円以内(原則3か月、最大12か月) | 保証人ありなら無利子、なしでも年1.5% |
| 求職者支援資金融資 | ハローワークの職業訓練受講中で、給付金だけでは不足する人 | 単身者月5万円×受講予定訓練月数(最大12か月) | 年2%(信用保証料0.5%含む) |
どちらも窓口・条件が異なるため、まずは自分がどちらの制度に該当するか、お住まいの自治体の社会福祉協議会や最寄りのハローワークに相談してみましょう。
資産を活用する方法
まとまった資産がある場合は、それを担保にした借入という方法もあります。
生命保険の契約者貸付
積立型の生命保険に加入している場合、解約返戻金の一定範囲内であれば、保険会社から借入ができる「契約者貸付」という制度があります。保険を解約せずに資金を用意できるのがメリットです。
質屋での借入
貴金属やブランド品、腕時計などの資産があれば、それを担保に質屋から現金を借りる方法もあります。審査がなく即日で借りられることが多い一方、期限内に返済できないと担保にした品物を失うことになる点は理解しておく必要があります。
住居費に困っている場合は別の支援制度もある
家賃の支払いに困っている場合は、借入とは別に、住居確保給付金や生活福祉資金の住宅入居費という選択肢もあります。詳しくは以下の記事も参考にしてください。
・「無職の家賃補助はいくらもらえる?」
・「保証人なしの無職でも賃貸は借りられる?」
絶対に手を出してはいけないもの
無職で資金繰りに困っていると、つい安易な方法に頼りたくなりますが、以下の2つには絶対に手を出さないでください。
- ヤミ金融:「無審査」「ブラックOK」を謳う違法な貸金業者。法外な金利を要求され、状況がさらに悪化します
- クレジットカードの現金化:クレジットカードでギフト券などを購入し、それを転売して現金を得る行為。カード会社の規約違反にあたり、悪質な場合は強制解約やその後のカード利用停止につながります
よくある質問
Q. 生活福祉資金貸付制度と求職者支援資金融資は同時に利用できますか?
A. 求職者支援資金融資は職業訓練受講給付金とセットで利用する制度のため、職業訓練を受けていない場合は生活福祉資金貸付制度が基本の選択肢になります。どちらが適しているかは状況によって異なるため、窓口で相談しながら判断するのが確実です。
Q. 審査にはどのくらい時間がかかりますか?
A. 生活福祉資金貸付制度は申請から実際の貸付まで数週間程度かかることが一般的です。求職者支援資金融資も、ハローワークでの手続きに加えて労働金庫での審査があるため、1週間から1か月程度を見ておく必要があります。急いでいる場合は、早めに窓口へ相談することが大切です。
Q. 審査に落ちた場合、他に方法はありますか?
A. 生活福祉資金貸付制度の審査に通らなかった場合でも、状況によっては生活保護の申請や、他の支援制度の案内を受けられることがあります。一つの窓口で断られても、別の制度が使える可能性があるため、自立相談支援機関に相談を続けることをおすすめします。
Q. ヤミ金から借りてしまった場合はどうすればいいですか?
A. 一人で抱え込まず、法テラスや警察、自治体の消費生活センターにすぐ相談してください。ヤミ金融は違法な貸付であり、返済義務そのものが法的に問題視されるケースもあります。
借りる・切り崩すのではなく、稼ぐという選択肢
ここまで紹介した制度や方法は、いずれも「借りる」か「資産を切り崩す」という発想が土台になっています。もう一つの選択肢として、リゾートバイトのように、今日から働いて収入を得るという方法も検討してみてください。
住み込みの求人であればほとんどの場合、寮費・水道光熱費がかからない環境で働けるため、生活費の負担を抑えながら収入を得られます。時給1,600円以上の求人であれば、比較的短期間でもまとまった収入を得やすくなります。借金を抱える心配がなく、働いた分がそのまま自分の収入になるという点は、借入とは根本的に異なるメリットです。
正直に言うと、今すぐ現金が必要な場合には向かない
ただし、求人への応募から実際の勤務開始、給与の支払いまでには一定の時間がかかります。「今日中にどうしても現金が必要」という緊急性が非常に高い場合は、この記事で紹介した公的制度への相談を優先し、生活が落ち着いた段階で次の収入源として検討するのが現実的です。
まとめ
無職の状態では民間の消費者金融やカードローンは基本的に利用できませんが、生活福祉資金貸付制度や求職者支援資金融資といった公的な制度であれば、条件を満たせば利用できる可能性があります。
ヤミ金融やクレジットカードの現金化には絶対に手を出さず、まずは自治体やハローワークの窓口に相談してみてください。
生活が落ち着いてきたら、借りるのではなく働いて収入を得る選択肢として、リゾートバイトも検討してみてはいかがでしょうか?
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