保証人なしの無職でも賃貸契約はできるのか(結論)
保証人なしの無職でも、賃貸契約は可能です。 個人の保証人の代わりとなる仕組みや、保証人なしでも利用できる公的な支援制度が複数用意されているためです。
近年は個人の連帯保証人を立てるのではなく、家賃債務保証会社(保証会社)を利用するのが賃貸契約の主流になっています。多くの物件では、そもそも契約の条件として保証会社の利用が前提になっているため、「保証人を探す」よりも「保証人不要の制度をどう使うか」を考えたほうが現実的です。
家賃債務保証会社を利用する
保証会社は、連帯保証人の代わりに家賃の支払いを保証してくれる民間サービスです。契約時に家賃の0.5〜1か月分程度の保証料を支払うのが一般的で、以降は年間更新料がかかる仕組みが多く採用されています。
保証会社ごとに審査基準は異なり、収入面をそれほど厳しく見ない会社もあります。不動産会社に「無職でも通りやすい保証会社はあるか」と相談してみましょう。預貯金証明などの補足資料を併せて提示できると、審査の通過率はさらに上がります。預貯金証明の具体的な金額目安や、初期費用を抑える方法については、無職でも賃貸は借りられる?審査を通すコツと、審査自体が要らない選択肢で詳しく解説しています。
公的な支援制度を活用する
保証人・保証会社の利用が難しい場合、国や自治体が実施している公的な支援制度を検討してみましょう。いずれも民間の消費者金融やカードローンとは違い、生活再建を目的とした制度です。
住居確保給付金(家賃相当額の支給)
離職・廃業から2年以内、または本人の責任によらない事情で収入が離職と同程度まで減っている人が対象です。市区町村ごとに定める上限額(生活保護の住宅扶助額が基準)まで、原則3か月間(延長は2回まで最大9か月間)、家賃相当額が支給されます。支給されたお金は本人の口座ではなく、自治体から大家さんや不動産仲介業者へ直接支払われる仕組みです。
利用にはハローワークでの求職活動(月2回以上の職業相談など)が条件になるため、まずは自治体の自立相談支援機関に相談することから始めます。支給期間中も就職活動の状況を定期的に報告する必要があり、3か月ごとに延長の申請を行う仕組みになっています。就職が決まった場合は速やかな届け出が必要ですが、逆に言えば、就職活動を続けている限りは最大9か月間、家賃の心配をせずに次の一歩に集中できる制度だと言えます。
総合支援資金(住宅入居費の貸付)
生活福祉資金貸付制度の一つで、失業などで生活に困窮している人が、社会福祉協議会からの貸付を受けられる制度です。敷金・礼金など住宅の賃貸契約を結ぶための資金として、住宅入居費は40万円まで借りられます。このほか、生活支援費(原則3か月、単身世帯は月15万円以内)や一時生活再建費(60万円まで)もあわせて利用できる場合があります。
大きな特徴は、連帯保証人なしでも借りられることです。保証人を立てる場合は無利子、立てない場合でも年1.5%という低い利率で借りられます。ただし、住居がすでにない状態の人は、先に住居確保給付金の相談を行い、入居の見込みを立てておく必要があります。窓口は市区町村の社会福祉協議会です。
住宅セーフティネット制度(保証人不要の登録住宅)
国土交通省が実施している制度で、低額所得者・高齢者・障害者・子育て世帯など、住まい探しに困りやすい人(住宅確保要配慮者)の入居を拒まない民間賃貸住宅を、都道府県等が登録・紹介する仕組みです。登録住宅の中には、要配慮者が利用しやすい家賃債務保証業者と組み合わされているものもあり、保証人がいない人でも入居しやすくなっています。令和7年10月からは、見守りなどの生活支援が付いた「居住サポート住宅」の認定も始まりました。
ただし、登録住宅は家賃5万円未満の物件が全国でも19%程度(東京都では1%程度)にとどまるなど、選べる物件数には限りがある点も正直にお伝えしておきます。
3つの公的制度の違いを一覧で確認
| 制度名 | 内容 | 保証人の要否 |
|---|---|---|
| 住居確保給付金 | 家賃相当額を原則3か月(最大9か月)支給。返済不要 | 制度上の保証人は不要 |
| 総合支援資金(住宅入居費) | 敷金・礼金など初期費用を40万円まで貸付。要返済 | 連帯保証人なしでも借入可(利率年1.5%) |
| 住宅セーフティネット制度 | 保証人不要の登録住宅・認定保証業者を紹介 | 認定業者の保証で保証人不要に |
いずれも窓口や申請条件が異なるため、まずは自治体の自立相談支援機関や福祉窓口に相談し、自分の状況にどの制度が合うか確認するのが確実です。
家族に代理契約を頼む
保証人ではなく、収入のある家族に契約者(借主)そのものになってもらうという方法もあります。本人名義での審査が難しい場合の選択肢の一つですが、家族の理解と協力が前提になります。
それでも難しいなら「保証人という概念自体が要らない」選択肢
ここまで紹介した制度をもってしても、「相談する家族もいない」「手続きに時間がかかりそうで今すぐ住む場所が必要」という人は、リゾートバイトのような住み込みの働き方も選択肢に入れてみてください。
住み込みの求人は会社が用意した寮に入るため、そもそも個人で賃貸契約を結ぶ必要がなく、保証人や保証会社という概念自体が存在しません。個室寮の求人を選べば、プライバシーを保ちながら生活できます。
正直に言うと、時間をかけて公的支援を受けたい人には別の道もある
一方で、「今の住まいを維持しながら生活を立て直したい」という人は、無理に住み込みの仕事に切り替えず、まず自治体の窓口に相談することをおすすめします。住み込みという選択肢は、あくまで「働きながら住まいの問題も一気に解決したい」人に向いた方法です。
よくある質問
Q. 保証会社の審査には何が必要ですか?
A. 一般的に身分証明書と収入に関する書類(源泉徴収票・給与明細など)が求められますが、無職の場合は預貯金残高証明などで代替できることがあります。会社によって必要書類が異なるため、不動産会社を通じて事前に確認しておくと安心です。
Q. 公的支援制度は同時に複数利用できますか?
A. 制度によって併用可否は異なります。たとえば住居確保給付金と総合支援資金は連携して案内されることが多く、まず住居確保給付金の相談をした上で、総合支援資金の利用可否を検討する流れになるのが一般的です。詳細は窓口となる自立相談支援機関・社会福祉協議会に確認しましょう。
Q. 家族に代理契約を頼む場合、何を準備すればいいですか?
A. 契約者となる家族の身分証明書・収入証明書(源泉徴収票など)が必要です。契約者が実際にはそこに住まないことになるため、不動産会社によっては別途説明を求められることもあります。
まとめ
保証人がいない無職の状態でも、家賃債務保証会社の利用や、住居確保給付金・総合支援資金・住宅セーフティネット制度といった公的な支援制度を組み合わせれば、賃貸契約への道は十分に開けています。
それでも難しい、あるいはすぐにでも住まいと収入の両方を確保したいという人は、保証人という概念自体が発生しない住み込みのリゾートバイトも検討してみてください!
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