日本三大桜の名所とは?
弘前公園・吉野山・高遠城址公園の3か所は、その圧倒的なスケールと美しさから、広く「日本三大桜の名所」として認知されています。この呼称は公式に定められたものではありませんが、天守と約2,600本の桜が競演する弘前公園、約3万本の桜が山全体を染める吉野山、町ごと桜で彩られる高遠城址公園として、多くのメディアや旅行情報で広く紹介されています。
また、「日本三大桜」と呼ぶ場合の意味は、国の天然記念物に指定された巨木3本(福島県の三春滝桜・山梨県の山高神代桜・岐阜県の根尾谷淡墨桜)を指すことがあります。本記事が扱う「日本三大桜の名所(お花見スポット)」とは別の呼称ですのでご注意ください。
日本三大桜の名所① 弘前公園(青森県)

見どころ
弘前公園は青森県弘前市の中心部に位置し、弘前城跡の広大な敷地には2,600本にもおよぶ桜の木があります。日本の桜の名所といえば、最も知名度が高い場所のひとつです。
弘前方式
弘前公園の桜は、日本一の生産量を誇るリンゴの剪定技術を応用した「弘前方式」によって守られています。
一般的に、桜の枝を切ることはタブー視されてきましたが、弘前ではリンゴの木と同じように、良い花を咲かせ、観賞しやすい高さに枝を伸ばすための剪定を行います。この技術により、弘前公園の桜は低い位置でボリュームのある花を咲かせ、訪れる人の目の前で圧倒的な美しさを披露しています。
房につく花の数
通常桜木の房には3〜4個の花がつくのですが、弘前公園の桜には5〜7個もの花がつきます。この一つの房につく花の数の多さが、弘前公園の桜の密度が高く、圧倒的な迫力を与える要因となっています。
弘前桜まつり
1916年に呑気倶楽部が仮装行列や花見の宴を実施し、本丸にアーク灯をともし夜桜見物として始まったのがきっかけです。2年後には弘前商工会主催の第1回観桜会として新たなお祭りとして開始。その後、戦時期間などの中断もありながら、1961年に現在の「弘前桜まつり」と名称を変更し、2018年には100周年の記念を迎えました。
過去最多来場者数は292万人となっており、国内外からも多くの方が訪れている、日本屈指の桜の祭礼です。現在は夜桜ライトアップなども行われています。
アクセス情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 青森県弘前市下白銀町1 |
| 電車(東京) | 新幹線(はやぶさ)約3時間〜3時間30分→特急つがる約30分 |
| 飛行機(東京) | 羽田空港1時間15分→青森空港バス50分 |
| バス(東京) | 東京 約9時間→弘前バスターミナル |
| 車(東京) | 東北自動車道 約9時間半 |
| 駐車場 | さくら祭り期間は近隣に臨時駐車場有(無料・有料共に) |
| 公式サイト | 弘前公園総合情報 |
日本三大桜の名所② 吉野山(奈良県)

見どころ
吉野山は奈良県吉野町に位置し、山全体に見渡す限りの約3万本の桜が咲き誇る絶景の名所です。
吉野山の桜は、修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が、修行によって日本独自の仏である金剛蔵王権現を祈り出した時、その姿をヤマザクラの木で刻みお祀りしたことが起源だと云われています。
珍しい品種
吉野山の桜は、よく耳にするソメイヨシノではなく、シロヤマザクラという開花期間が1年の内で1ヶ月にも満たない品種です。シロヤマザクラはソメイヨシノとは異なり、接ぎ木では増えません。そのため時間をかけ、大切にサクランボから苗木まで育成し、植樹をされています。
多種多様な姿で咲く桜
吉野山には、シロヤマザクラを中心に桜が密集しています。山桜が尾根から尾根へ、谷から谷へと山全体を埋め尽くしています。
シロヤマザクラは下・中・上・奥の4か所に密集しており、一目に千本見える豪華さという意味で「一目千本」とも呼ばれています。それぞれ下千本(しもせんぼん)、中千本(なかせんぼん)、上千本(かみせんぼん)、奥千本(おくせんぼん)と呼ばれ、例年4月初旬から末にかけて、下→中→上→奥千本と、山下から山上へ順に開花してゆくため、約一ヶ月間楽しむことができます。また、桜の開花に合わせて夜桜のライトアップも行われており、昼間とはまた違った雰囲気も魅力です。
金峰山寺
吉野山の金峯山寺は、修験道の総本山としてよく知られています。国宝蔵王堂と国宝仁王門、境内地は世界文化遺産の中核資産として登録され、創建以来何度も消失と再建を繰り返しながら受け継がれています。
アクセス情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 奈良県吉野郡吉野町吉野山 |
| 電車(大阪) | 近鉄特急 1時間15分 |
| 電車(京都) | 近鉄特急 1時間45分 |
| 車(大阪) | 阪神高速 約1時間30分 |
| 車(京都) | 京奈和自動車道 約1時間45分 |
| 飛行機(東京) | 羽田空港1時間15分→関西空港バス1時間15分→大和八木約45分 |
| 駐車場 | 吉野山観光協会駐車場(※2025年10月より通年有料。観桜期3/20〜4/14は乗用車2,000円、4/15〜5/10は1,500円、通常期は500円。混雑する週末はマイカー規制あり、公共交通機関の利用を強く推奨) |
| 公式サイト | 吉野山観光協会公式サイト |
日本三大桜の名所③ 高遠城址公園(長野県)

見どころ
長野県伊那市にある高遠城址公園は、南アルプスを望む絶景とともに桜を楽しめる名所です。園内には約1,500本のコヒガンザクラが植えられており、可憐でやや小ぶりな花が一斉に咲き誇る様子は「天下第一の桜」と称されています。
ここにしか咲かない桜
高遠城址公園の桜は、ソメイヨシノよりも少し小ぶりで赤みが強いのが特徴のコヒガンザクラです。平成2年4月に高遠町で開催された「国際さくらシンポジウム」において、マメザクラとエドヒガンの交配種の一系のうちでは花が一番美しく、高遠固有の貴重なものとして正式に「タカトオコヒガンザクラ」と命名されました。
現在、高遠城址公園内には樹齢150年以上の古木をはじめ、若木まで加えると約1,500本。同一種の桜が群生して咲くのも珍しく、春には唯一無二の桜景色を描きます。桜の木は門外不出とされ、ここにしか咲かない桜として大切に守られています。
桜雲橋
公園内の二の丸付近にある桜雲橋。その名の通り、満開時には橋の周囲に咲き誇る桜が橋を雲のように包み込む絶景スポットです。また、中央アルプスの残雪と桜のコントラストが見事な風景も見ることができます。
高遠城址公園桜まつり
桜の咲き始めから散り終わりまで「高遠城址公園さくら祭り」が開催されています。この時期には伊那市無形文化財に指定されている高遠囃子の巡行が園内で行われるのをはじめ、花見屋台も出店。毎年約12万人もの観光客が訪れて大きなにぎわいをみせています。桜の三分咲きから満開までの約10日間、夜桜のライトアップやプロジェクションマッピングも実施され、昼間とは違う幻想的な雰囲気が広がります。
アクセス情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 所在地 | 長野県伊那市高遠町東高遠 |
| 電車+バス(東京) | 新宿駅からJR中央本線(特急あずさ)で茅野駅へ(約2時間)→ 茅野駅からJRバス関東「高遠線」で高遠駅へ(約55分〜)※さくら祭り期間は臨時便あり |
| 車(東京) | 中央自動車道 諏訪ICから約50分 |
| 駐車場 | 市営有料駐車場 有料 |
| 公式サイト | 高遠城址公園(伊那市公式ホームページ) |
3か所の特徴比較|あなたにはどこがおすすめ?
| 弘前公園 | 吉野山 | 高遠城址公園 | |
|---|---|---|---|
| 桜開花時期 | 4月中旬〜5月上旬 | 4月上旬〜4月下旬 | 4月上旬〜4月中旬 |
| さくら祭りの規模 | 最大級(町ごと) | 中規模(地域規模) | 小規模(公園内) |
| アクセスのしやすさ | ★★★★☆(バス・電車などあり) | ★☆☆☆☆(山岳地) | ★★☆☆☆(郊外のため要工夫) |
| 周辺観光の充実度 | 温泉などあり | 修験道の聖地巡り | 城下町散策 |
| こんな人におすすめ | 日本で一番有名な桜を観てみたい | 山全体が桜で彩られる絶景を観てみたい | 桜と南アルプスの景観両方を観てみたい |
1番大規模で有名な桜の名所に行きたい → 弘前公園
アクセスも良く、さくら祭りでは多くの人が集まります。初めての人でも安心して観光できるのでおすすめです。
壮大な景観を見に行きたい → 吉野山
アクセスは3か所の中で最も厳しい吉野山。大自然に囲まれた中で桜を観たい方におすすめです。最盛期はロープウェイが混雑するため、早朝の訪問がおすすめです。
インスタ映え・綺麗な桜の写真を撮りたい → 高遠城址公園
他にはない赤みを帯びた「タカトオコヒガンザクラ」が内堀にかかる桜雲橋と桜のコントラストは撮影スポットとしておすすめです。
桜の名所を「訪れる」から「暮らす」へ──リゾートバイトという選択肢
日本三大桜の名所は、いずれも短時間の観光で消費するにはもったいないほどの魅力を持つ土地です。近年、こうした土地では数日の観光から一歩進んで、「一定期間住んでみる」という楽しみ方も広がっています。
3か所の名所エリアはそれぞれ、リゾートバイトの求人が見つかりやすい地域とも重なっています。
高遠城址公園がある長野県は、白馬・軽井沢・上高地など全国屈指のリゾートエリアを擁しており、温泉旅館やホテルでの住み込み求人が豊富に存在します。桜シーズン以外の季節でも求人があるため、長期間その土地に住みながら四季の移ろいを体感できるのが魅力です。
弘前公園がある青森県は、八甲田や酸ヶ湯など歴史ある温泉地が点在し、温泉旅館を中心にリゾートバイトの求人が存在します。桜まつりで賑わう春はもちろん、紅葉や雪景色など四季を通じて観光客が訪れるエリアのため、長期滞在しながら弘前の魅力を深く味わえるのが特徴です。
吉野山がある奈良県は、奈良市内の観光ホテルや、関西の奥座敷と呼ばれる温泉地を中心にリゾートバイトの求人が見つかります。世界遺産の社寺や自然が身近にある環境で働きながら、吉野山の桜を日常の延長として楽しめるのは、住み込みで働く人ならではの体験です。
観光客として桜のピーク時に訪れると、どうしても混雑に巻き込まれてしまいます。しかし、その土地に住み込んで働くリゾートバイトなら、平日の早朝に静まり返った公園で満開の桜を独り占めしたり、風が吹いた瞬間の「桜吹雪」をベストタイミングで見届けたりといった、観光客には難しい贅沢な過ごし方ができます。
観光地としての賑わいをすぐそばで感じながら、仕事の合間や休日にその土地の四季の移ろいをじっくり味わう。そんな特別な「暮らし方」を、ぜひ一度体験してみてください。
まとめ
日本三大桜の名所・弘前公園・吉野山・高遠城址公園は、それぞれ異なる魅力を持つ日本伝統の桜の名所です。
- 弘前公園:アクセスがよく、初めての桜の名所旅行に最適
- 吉野山:大自然に囲まれた中で壮大な桜を観たい方に最適
- 高遠城址公園:南アルプスと桜のコントラストを一緒に写真に収めたい方に最適
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