日本三大美人の湯とは?1989年の姉妹協定という歴史
日本三大美人の湯は、群馬県の川中温泉、和歌山県の龍神温泉、島根県の湯の川温泉の3か所を指します。
この呼称には明確な歴史的背景があります。1989年、龍神温泉・湯の川温泉・川中温泉の3温泉地が「日本三美人湯」として正式に姉妹協定を結びました。以後、持ち回りで「美人の湯サミット」を開催するなど、3地域が公式に連携してきた経緯があります。
3温泉はそれぞれ、肌の古い角質や皮脂を落とすクレンジング効果、あるいは肌の水分を保つ保湿効果に優れた泉質(炭酸水素塩泉や硫酸塩泉など)を持っています。入浴後に肌がつるつるになることから、古くから「美人の湯」として親しまれてきました。
混同注意!「日本三大美人の湯」と「日本三大美肌の湯」の違い
「美」にまつわる日本三大シリーズには、よく似た2つの呼称が存在します。
| 日本三大美人の湯 | 日本三大美肌の湯 | |
|---|---|---|
| 選定された温泉 | 川中(群馬)・龍神(和歌山)・湯の川(島根) | 嬉野(佐賀)・斐乃上(島根)・喜連川(栃木) |
| 選定の背景 | 1989年、3温泉地が姉妹協定を締結 | 温泉評論家・中央温泉研究所による科学的選定 |
| 由来 | 1980年代後半に放送作家・藤岡由夫氏が提唱したことが広まりのきっかけとされる | pH値・メタケイ酸含有量など泉質データに基づく学術的選定 |
「美人の湯」は3温泉地の公式な連携という歴史的な重みがあり、「美肌の湯」は泉質の科学的根拠を重視した選定という違いがあります。どちらも肌に嬉しい名湯であることに変わりはありませんが、由来や成り立ちが異なる別のグループです。
嬉野・斐乃上・喜連川の「美肌の湯」については、以下の記事で詳しく解説しています。
【完全保存版】日本三大美肌の湯を徹底比較!泉質数値と「浸かる美容液」の正しい楽しみ方
日本三大美人の湯① 川中温泉(群馬県)
特徴・見どころ
川中温泉は、群馬県吾妻郡東吾妻町、名勝「吾妻峡」近くの雁ヶ沢川をさかのぼった山間にある秘湯です。川の中から湧いているという珍しい立地で、土地の人々には中世以前から利用されていたと伝えられています。
3温泉の中で最も規模が小さく、宿泊施設は「かど半旅館」1軒のみという、知る人ぞ知る隠れ家的な温泉です。源泉温度が約36℃とぬるめのため、長時間じっくりと浸かることができ、湯上がりはしっとりとした保湿効果が期待できます。
静かな環境で、他の観光客に邪魔されずゆっくりと湯治のように過ごしたい人に向いている温泉です。
アクセス情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 群馬県吾妻郡東吾妻町大字松谷2432 |
| 宿泊施設 | かど半旅館(1軒のみ) |
| 車 | 関越自動車道「渋川伊香保IC」から約1時間 |
| 電車 | JR吾妻線「川原湯温泉駅」からタクシーで約20分 |
| 公式サイト | 日本三美人の湯公式サイト(川中温泉) |
日本三大美人の湯② 龍神温泉(和歌山県)

特徴・見どころ
龍神温泉は、高野龍神国定公園、日高川の渓流沿いに位置する温泉郷です。修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が発見し、弘法大師が難陀龍王の夢のお告げによって浴場を開いたと伝えられる、1,300年の歴史を持つ古湯です。
江戸時代には紀州徳川家の別荘地として栄え、現在も「上御殿」「下御殿」という旅館名にその名残をとどめています。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)で、成分のほとんどが重曹で構成されているのが特徴です。皮脂をしっかり落として、肌をつるつるにする効果が高く評価されています。
共同浴場「元湯」では日帰り入浴も可能で、龍神温泉で唯一の源泉かけ流し施設として人気があります。
アクセス情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 和歌山県田辺市龍神村龍神 |
| 泉質 | ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉) |
| 車(高野山から) | 高野龍神スカイライン経由で約100分(※冬期は夜間通行止め・チェーン規制あり。田辺IC側からの迂回路が安全) |
| 電車+バス | JR紀勢本線「紀伊田辺駅」から龍神バスで約1時間20分 |
| 元湯(共同浴場)入浴料 | 大人800円・営業時間7:00〜21:00(最終受付20:40。冬季は営業時間変更の場合あり、要事前確認) |
| 公式サイト | 日本三美人の湯公式サイト(龍神温泉) |
日本三大美人の湯③ 湯の川温泉(島根県)
特徴・見どころ
湯の川温泉は、島根県出雲市にある温泉地です。日本神話に登場する八上姫(やかみひめ)が、大国主命を慕って出雲へ向かう旅の途中でこの温泉に立ち寄り、旅の疲れが癒えただけでなく一層美しくなったという伝説が残る、神話の時代から伝わる古湯です。
泉質はナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉。温泉の水分を肌へ運びしっとりと潤いを与える硫酸塩泉と、肌表面をベールのように包み込んで保温・保湿する塩化物泉が組み合わさった、美肌効果の高い泉質です。湯上がりは手のひらがくっつくようなしっとり感があり、時間が経つとサラリとした感触に変わるのが特徴です。
出雲縁結び空港から車で約5分という交通至便な立地にありながら、三方をなだらかな山に囲まれた閑静な環境も魅力です。湯元湯の川・湯宿草菴・四季荘など複数の温泉旅館が点在しています。なお、日帰り入浴施設「ひかわ美人の湯」は現在休館中のため、日帰り入浴を希望する場合は湯元湯の川や四季荘など、日帰り利用を受け付けている旅館を確認するとよいでしょう。
アクセス情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 島根県出雲市斐川町 |
| 泉質 | ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉 |
| 飛行機+車 | 出雲縁結び空港から車で約5分 |
| 電車 | JR山陰本線「荘原駅」から徒歩約15分(送迎ありの宿もある) |
| 宿泊施設 | 5〜6軒ほどが点在(湯元 湯の川・湯宿草菴・四季荘など) |
| 公式サイト | 日本三美人の湯公式サイト(湯の川温泉) |
3か所の特徴比較|あなたにはどこがおすすめ?
| 川中温泉(群馬) | 龍神温泉(和歌山) | 湯の川温泉(島根) | |
|---|---|---|---|
| 泉質 | カルシウム-硫酸塩泉(pH8.6) | ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉) | ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉 |
| 歴史・由来 | 中世以前から利用の秘湯 | 役行者発見・1,300年の歴史 | 八上姫伝説(日本神話) |
| 規模 | 極小規模(宿1軒のみ) | 中規模 | 中規模(宿6軒) |
| アクセス | やや不便(山間の秘湯) | やや不便(山道中心) | 良好(空港・駅から近い) |
| こんな人に | 静かな秘湯でゆっくりしたい | 歴史ある名湯と渓谷美を楽しみたい | アクセスの良さと神話の物語を楽しみたい |
静かな秘湯でじっくり過ごしたいなら → 川中温泉
宿泊施設が1軒のみという希少性と、ぬるめの源泉でゆったり浸かれるのが魅力です。
歴史ある名湯と渓谷美を楽しみたいなら → 龍神温泉
1,300年の歴史と、紀州徳川家ゆかりの由緒ある雰囲気を味わえます。
アクセスの良さと神話のロマンを楽しみたいなら → 湯の川温泉
空港や駅からのアクセスが良く、八上姫の伝説も旅情を盛り上げてくれます。
美人の湯エリアで「働きながら美しくなる」という選択肢
日本三大美人の湯を観光として一度訪れるだけでなく、その土地の旅館で一定期間働きながら過ごす「リゾートバイト」という選択肢もあります。
温泉地の旅館やホテルで働くリゾートバイトには、「温泉入り放題」の特典がついている求人も多く、仕事終わりに毎日名湯に浸かれる環境が魅力です。日本三美人の湯を毎日堪能できれば、肌の変化を実感できるかもしれません。
ただし、川中温泉・龍神温泉・湯の川温泉はいずれも小規模な温泉地のため、専用の求人ページがあるわけではありません。
ただし時期によっては、川中温泉(群馬)・龍神温泉(和歌山)・湯の川温泉(島根)エリアの求人が見つかるかもしれないので、以下の「温泉入浴無料」求人一覧から探してみてください。掲載がない場合は時期による変動の可能性もあるため、気になる方はこまめにチェックしてみるのもおすすめです。
まとめ
日本三大美人の湯・川中温泉・龍神温泉・湯の川温泉は、1989年の姉妹協定という歴史的なつながりを持つ、由緒ある美肌の名湯です。
- 川中温泉:宿1軒のみの静かな秘湯
- 龍神温泉:1,300年の歴史を誇る紀州の名湯
- 湯の川温泉:神話が残る、アクセス良好な美人の湯
似た名前の「日本三大美肌の湯」(嬉野・斐乃上・喜連川)とは選定の背景が異なるため、混同しないよう注意しながら、それぞれの魅力を楽しんでみてください。
温泉地で働きながら過ごしてみたい方は、ぜひリゾートバイトの求人もチェックしてみてください。
















